一人暮らしの自炊で、いちばん億劫なのは何でしょうか。私の場合は「一人分のためにフライパンを出すこと」でした。餃子を焼けばフライパンとお皿とフライ返しが洗い物になり、焼き魚に至ってはグリルの掃除を考えるだけで気が重くなります。食べたい気持ちはあるのに、調理と後片付けの手間を天秤にかけて、結局レトルトやお惣菜で済ませてしまう。そんな日々を繰り返していました。
その悩みをまとめて解決してくれたのが、電子レンジ調理器「レンジメートプロ」です。先に結論をお伝えすると、お値段は正直高めですが、一人暮らしなら絶対に買う価値があります。あまりに気に入って、もう一つ買おうかと本気で迷っているほどです。

レンジメートプロとは
レンジメートプロは、電子レンジに入れてチンするだけで「焼き調理」ができる調理器です。本体のプレートがマイクロ波を受けて発熱する仕組みになっていて、レンジ加熱なのに食材にしっかり焼き目がつきます。
「レンジで焦げ目がつく」というのは、かなり画期的です。これまでのレンジ調理は「蒸す・温める」が中心で、焼き色だけはどうしてもフライパンやグリルに頼るしかありませんでした。その最後の砦が崩れた、という感覚です。フタをして加熱するので油はねもなく、レンジに入れたら火加減を見張る必要もありません。加熱している間に洗面所の掃除をしたり、他のおかずを用意したりできるのも地味にありがたいポイントです。

実際に使ってみた:良かった3つのポイント
① 餃子も焼きそばも、これ1つで完結する
冷凍餃子をプレートに並べてフタをして、レンジで数分。フライパンで焼くときのような「皮がくっついて剥がれない」という悲劇も起きず、焼き目のついた餃子がするっと取れます。餃子は食べたいだけ並べて焼けばいいので、「今日は5個だけ」という日も気軽です。
焼きそばも、麺と具材を入れてチンするだけで完成します。作ってみて感心したのが、そのサイズ感。焼きそばは1人分がちょうどぴったり収まります。まさに一人暮らしのために設計されたような容量です。
そして最大のポイントは、焼き上がったらそのまま食卓に出して、お皿として食べられること。白いドーム型のフタに黒いプレートという見た目は小さな土鍋のようで、器としてそのまま出しても違和感がありません。「お皿に移す」というひと手間と、洗い物一枚がまるごと消えます。
② 焼き魚が驚くほど簡単。皮までパリパリ
一人暮らしで焼き魚のハードルが高い理由は、味でも手順でもなく、グリルの後始末だと思っています。レンジメートプロなら、切り身を並べてフタをしてレンジへ入れるだけ。皮はパリパリ、身はふっくらの焼き魚が、グリルを一切使わずに完成します。
サイズ感の目安として、鯖の切り身は2切れがいい感じに収まります。1切れだけ焼きたいときは、空いたスペースに玉ねぎなどの野菜を一緒に入れて焼くのがおすすめです。魚の旨みを吸った付け合わせが同時にできて、一石二鳥です。

③ 洗うのがとにかくラク
調理面はこびりつきにくく、食べ終わったあとにスポンジでさっと洗うだけで汚れが落ちます。フライパンやグリル網をゴシゴシ洗っていた日々と比べると、拍子抜けするほどです。
ひとつ注意点があります。説明書には本体の穴に水を入れないようにと書かれています。最初は「洗うのが大変そう……」と身構えましたが、たらいに水を張ってドボンと浸けるようなことをしなければ、普通に洗っている分にはまったく問題ありませんでした。食材が触れない裏側まで一生懸命洗う必要はなく、私は調理面を中心にさっと洗うスタイルで落ち着いています。
ただし、洗い桶に食器をまとめて浸ける習慣がある方は要注意です。うっかり水没させると穴から水が入ってしまいます。私はもともとお皿を重ねたり浸けたりしない派なので、まったく困っていません。ご自身の洗い物スタイルと相談してみてください。

基本の使い方(冷凍餃子の場合)
使い方はどのメニューでもほとんど同じです。冷凍餃子を例にすると、流れは次のとおりです。
- プレートに餃子を並べる
- フタをして電子レンジに入れる
- レシピブックの目安時間どおりに加熱する
- フタを開けて焼き目を確認し、足りなければ様子を見ながら少しずつ追加加熱する
- 鍋つかみで取り出して、そのまま食卓へ
ポイントは、最初のうちは欲張らずに目安時間を守ることです。電子レンジのワット数や食材の量で仕上がりが変わるので、何度か使ううちに「うちのレンジならこのくらい」という感覚がつかめてきます。その感覚さえ身につけば、あとはフタをして待つだけの気楽な調理になります。
レシピブックをベースにアレンジが広がる
付属のレシピブックには、食材ごとの分量と加熱時間の目安が載っています。まずはレシピブックどおりに作って感覚をつかみ、慣れてきたら食材や味付けを差し替えてアレンジしています。加熱時間の目安さえ頭に入れば応用は自在で、「今日は冷蔵庫にあるもので一品」という日にも頼りになります。
たとえば焼きそばなら、具材をその日の残り野菜に替えてみたり、焼き魚なら先ほどの「鯖1切れ+野菜」のように組み合わせを変えてみたり。レシピブックは「正解集」ではなく「アレンジの土台」として使うのがおすすめです。焼く調理がレンジで完結するようになると、レパートリーは思った以上に広がりました。
追記:山盛り野菜炒めもレンジにおまかせ
後日、野菜炒めにも挑戦したので追記します。用意したのは、ピーマン、千切りにしたにんじん、スライスした玉ねぎ。切った野菜をプレートに載せていくと、「こんなに入れて大丈夫?」と心配になるくらいの山盛りになりましたが、フタはきちんと閉まりました。


あとはいつもどおり、フタをしてレンジで加熱するだけ。山盛りだった野菜はほどよくかさが減って、ちょうど食べきりサイズの野菜炒めに仕上がります。驚いたのは、レンジ調理なのに野菜のところどころにしっかり焦げ目がついていたこと。ちゃんと「炒めもの」の顔をしています。


味も文句なしでした。焦げ目の香ばしさに、玉ねぎとにんじんの甘みが引き立って、シンプルな味付けでも十分美味しい。油をほとんど使わずにこれだけの焼き色がつくので、野菜をたっぷり、ヘルシーに食べたい日の強い味方です。フライパンを振り続ける必要もないので、「あと一品、野菜が足りない」というときに気軽に作れるのが嬉しいところです。
気になった点:二人分にはひと工夫必要
正直に欠点もお伝えします。このサイズは一人分にぴったりに設計されているぶん、二人分を作るには少し工夫が必要そうです。二回に分けて加熱するか、おかずごとに分担するか、といったところでしょうか。
大きいサイズも販売されていますが、私は使ったことがないので使用感はわかりません。ただ個人的には、大きいサイズを1つ買うよりも、通常サイズを2つ買うほうが良い気がしています。理由は、焼き上がりをそのまま「一人ずつのお皿」として出せるからです。色違いで揃えれば食卓も楽しくなりますし、餃子や鯖のように2つずつ入るものをそれぞれで同時に調理する、という使い方もできます。二人暮らしの方こそ「2台持ち」を検討する価値があると思います。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめしたい人
- 一人暮らしで、自炊のハードルを下げたい方
- 洗い物を少しでも減らしたい方
- 焼き魚を食べたいけれど、グリルを洗いたくない方
- 火を使わずに調理したい方(療養中で台所に立つ時間を短くしたい方にも)
おすすめしない人
- 一度に3〜4人分をまとめて作りたい方
- 洗い桶に食器を浸けて洗うスタイルを変えたくない方
まとめ
レンジメートプロは、決して安い買い物ではありません。それでも、餃子・焼きそば・焼き魚が「レンジに入れて待つだけ」になり、そのまま食卓に出せて、洗い物はさっとひと洗い。この体験は一度知ってしまうと戻れません。
レンジで焦げ目がつくという画期的さは、一人暮らしの食生活を確実に変えてくれます。私自身、あまりに気に入って二台目を迷っているくらいです。「一人分の自炊が続かない」と悩んでいる方こそ、ぜひ検討してみてください。

コメント